Apomorphme 中枢刺激作用を有する新規勃起障害治療薬

摘要

勃起の発現とその消退は,自律神経によって支配される陰茎での血流動態の変化に基づく現象である.勃起の中枢性コントロールに関しては徐々に解明されてきており,精神的あるいは視聴覚刺激により誘発される中枢神経の興奮に由来する勃起刺激の伝達経路については,まず性的刺激が扁桃体に入力され,視床下部,中脳を経て下位勃起中枢の仙髄から末梢へと伝達されると考えられ,視床下部が勃起中枢の拠点となっている.また,視床下部での刺激伝達物質としてドパミンが関与し,その作用点は室傍核のD_2受容体であると考えられている.