降圧薬治療が脳心血管合併症の発症を予防することは近年の多くの大規模臨床試験によって明らかになっているが,血圧をどこまで下げるべきかについては.現段階では明らかな回答は得られていない.しかし,最近の疫学研究では血圧と合併症発症の関係は直線的であり,正常血圧と高血圧を区別することばできない.また.高齢者高血圧に関するサブ解析でも,降圧レベルと若年者とを区別する理由はみあたらない.さらに,最近発表された脳卒中二次予防に関する試験でも,再発予防のためには血圧はかなり低いほうがよいことを明らかにした.このような最近のエビデンスをみるとthe lower the betterであるが,実際の臨床の場では降圧のスピードや自覚症状の変化をみながら対応していくことになる.
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