機械安全と安全管理における基本理念と災害防止原則の比較 べスト.プラクティスの観点から

摘要

技術の発達した今日でも，機械による労働災害は依然として多発している。実際，平成19年の労働災害統計を見ても，機械による死亡労働災害は521人，休業4日以上の労働災害は34， 632人もあり，その社会的損失は計り知れない。このような災害を防止するために，日本では少なくとも昭和30年代からからインタロックゃフエールセーフを始めとする"本質安全技術"（当時の呼び方。現在は，本質的安全設計方策2)または安全防護と呼んでいる)が提唱されてきた。これらの技術では，"人は誤り，機械は故障ゃトラブルを起こす"ことを前提に保護方策を実施する。