慢性腎臓病患者における血清アポリポ蛋白B-48(アポB-48)濃度測定の意義

摘要

慢性腎臓病(chronic kidney disease: CKD)の脂寳異 常症はァテローム性冠動脈疾患の危険因子であり， 約40%のCKD患者は，末期腎不全になる前に冠動 脈疾患によって死亡する。透析患者の冠動脈疾患 の発症確率は正常者と比べ30倍，末期腎不全患者 では500倍になると報告されている。ァテローム性冠動脈疾患は，酸化LDL,小粒子高 密度LDL (small dense LDL) ， TG-richリポ蛋白 (triglyceride-rich lipoproteins: TRL)の血中での中間 代謝産物であるレムナントリポ蛋白などの動脈硬化 惹起性リポ蛋白が動脈壁に蓄積してァテロ一ムを形 成する。