腹腔鏡補助下に手術した 非特異的多発性小腸潰瘍症の1例

摘要

非特異的多発性小腸潰瘍症は比較的まれであり，1968年に岡部らによつて報告された原因や誘因が 不明の小腸疾患である。発生部位が小腸であるこ とで診断が困難であるものの，近年では小腸病変 の診断法の進歩によりその報告例も散見される。 通常は保存的治療の適応であるが，2度の下血を 呈した症例に対して腹腔鏡補助下の小腸切除術を 行った症例を経験したので，若干の文献的考察を 加え報告する.