麦角系薬物が全身の線維症を起こすことはよく知られた事実である.また,麦角系薬物はカロチノイド様心臓弁膜症を引き起こすことが報告されている.これは麦角系薬物がセロトニン受容体に親和性を持つために生じるためであり,麦角系薬物の宿命とも言える副作用である.麦角系ドパミンアゴニスト(DA)における心臓弁膜症の報告は,2002年にプロモクリブテンにおいて初めて報告1)されたが,同年に麦角系DAであるベルゴリドの使用により生じた症例2)が報告された.2002年にべルゴリドによる心臓弁膜症が報告された際にはEditorialは,"here we go agaln:Will we do better thistime?"と記した.歴史は繰り返したわけである."私たちはうまく対処できるのであろうか".
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