私の薬理学研究への道一学問の道さ塞翁が馬

摘要

「ァゴラ」欄への執筆依頼状を，会誌編集長の今泉教授からいただいた.まだまだこのような場で，若い会員にとってヒントとなるような内容を書けるほどの経験を持ってはいないので，どうしたものかと考え込んでしまった.ある会議で，今泉教授とお会いした際に，そろそろ，そういう年になったということを自覚するようにとのァドバイスをいただき，私の薬理学との馴れ初めと薬学部の大学院の変遷について記すことにした.少しでも若い読者の参考となれば幸いである.私は高校時代から生化学に興味をもち，大学でこれに関連する研究をしてみたいと思って薬学部に進学した.進学後も，低学年の頃から「卒論は生化学」と決めていたほど深い思い入れがあった.