陸上中·長距離選手の呼吸循環機能特性－ジュニア，社会人，マスターズ選手の比較－

摘要

陸上中·長距離選手の呼吸循環機能の加齢変化を明らかにすることを目的とした。被験者はジュニア；J群30名（年齢14．8歳，身長165．6cm，体重52．9kg）,社会人；A群12名（年齢25．2歳，身長170．1cm，体重57．4kg）,マスターズ；M群25名（年齢57．4歳，身長165．7cm，体重60．2kg）であり,全員男子であった。 被験者はトレッドミルで間欠的にランニング速度を漸増させてオールアウトに至るまで運動を行ない,VO2,VCO2,VE,TV,RR,HR,血中乳酸濃度を計測した。 体重当たりのVO2maxの平均値はJ群が62．1mL·kg－1·min－1,A群が71．9mL·kg－1·min－1,M群が49·O mL·kg－1·min－1であり,3群に有意差（p＜0．05）がみられた。 最大下運動の測定値については,210～270m·min－1のランニング速度における体重当たりのVO2に分散分析により3群に有意差があった（p＜0．05）。 t検定の結果,体重当たりのVO2はA群がJ群より210～270m·min－1のランニング速度において有意に低くなり（240m·min－1A群：43．5，J群：50．6mL·kg－1·min－1）（p＜0．05）,M群はA群よりも210～240m·min－1のランニング速度において有意に高く（240m·min－1M群：47．4，A群：43．5mL·kg－1·min－1）（p＜0．05）,M群はJ群よりも240～270m·min－1のランニング速度で有意に低かった（240m·min－1M群：47．4，J群：50·6mL·kg－1·min－1）（p＜0．05）。 VEは210～270m·min－1のランニング速度において分散分析により3群に有意差があった（p＜0．05）。