環境因子により誘発される疾患の発症機構の解明と予防法の開発

摘要

健康に影響を与える環境因子は，物理学的?化学的因?生物学的因子に大別される。筆者らは，特に社会的要請 が高い問題として物理学的環境因子どして，紫外線（1)および可聴域?低周波騒音（2)，化学的環境因子として酸化窒素（3)，4-Hydroxynonenal (HNE)等の食品成分（4, 5)，水銀（6)等の重金属といった化学物質，生物学的環 境因子として微生物や花粉(7-11)に着目し，フィール ドワーク研究と実験研究を両輪とする研究を推進してい る。本総説では，紫外線，重金属（特にヒ素)， スギ花粉に焦点を絞つて筆者らの疫学?臨床研究を含む フィ一ルドワーク研究と実験研究の結果を紹介する。