高齢者胃電図を非線形解析法によって解析した一例

摘要

胃·腸の運動を無拘束·簡便に測定する方法として胃電図があり、自律神経機能検査の一つとして注目されている。我々は若年健常者14例を対象として測定した胃電図を基にその生成子についてモデル化した。数値解析の結果、確率共鳴モデルがそれらの胃電図をよく記述することが分かっている。 これは迷走神経支配を受ける胃·腸の電気活動に相同性がみられることを意味している。そこで、本研究では高齢者の胃·腸の電気活動に相同性がみられるかどうか検討を行うとともに、慢性便秘の緩和を目的として行われている腹部温魔法が胃電図に与える影響をみた。