食物除去試験と食物負荷試験

摘要

筆者らが行っている食物除去試験と食物負荷試験について，double-blind，placebo-controlled food challenge （DBPCFC）を中心に，具体的に述べた．食物アレルギーの診療においては，検査がアレルギー反応のどの段階をみているのかという視点を忘れてはならない，食物除去試験と食物負荷試験は，その最終段階をみているが，とくに食物負荷試験は反応が最終段階まで進むかどうか，そして最終段階がどのように表現されるかをみている．このような理解に基づいて，個々の症例における病像，症状発現時間，offending foodを確定し，適切な除去食療法を導入することができる点に，食物除去試験と食物負荷試験の意義がある.