当科におけるインフルエンザ（H1N1) 2009と小児喘息に関する検討一コントローラーで定期管理されている喘息児は，新型インフルエンザに罹患しても肺炎?喘息発作で入院しない

摘要

2009年4月にメキシコおよび米国を発端として 世界中で大流行した新型ィンフルェンザ (A/H1N1)は，わが国では2009年8月中旬に流行 入りをし，11月末にピークを迎え，翌2010年3月 頃にいわゆる「第一波」が沈静化した.翌2010-2011年にかけてのインフルェンザの流行状況や 臨床像から，2011年4月1日以後，今般の新型ィ ンフルェンザ（A/H1N1)は，通常の季節性インフ ルェンザとして取扱い，名称を「インフルエンザ (H1N1) 2009」とすることとなった（以下，本症 と略す）.本症による入院患者は5-9歳が多く， 呼吸器症状により入院する症例が多く報告された.