眼内内視鏡による毛様体扁平部嚢胞と関連因子

摘要

目的:眼内内視鏡で観察した毛様体扁平部嚢胞に関する知見の報告。対象と方法:過去3年間に白内障手術を行った883眼を対象とした。 男性377限,女性506眼で,水晶体核を除去した後,上方の強角膜創から内視鏡を挿入し,水晶体嚢越しに毛様体扁平部を観察した。 結果:嚢胞は66眼(7.5%)にあり,うち8眼(12.1%)では両眼性であった。 嚢胞の存在率は男性10.9%,女性4.9%であり,有意差があった(p<0.05)。 平均年齢は嚢胞群74.2歳,無嚢胞群73.3歳で有意差はなかった。 高血圧は嚢胞群の53%,無嚢胞群の27.5%にあり,有意差があった(p<0.05).両眼に嚢胞がある8眼中7眼(87.5%)に高血圧があった。 結論:白内障患者での毛様体嚢胞は男性に多く,高血圧者に多い。