5．脊椎インストウルメンテーション後（MRSAを含む）1）脊椎インストウル　　メンテーション手術後の　　感染に対する治療戦略

摘要

脊椎インストゥルメンテーション手術は変形の矯正，固定のさいの骨癒合率の向上，離床の時期を早めるなど，脊椎手術の歴史に大きな変革をもたらしたが，その反面，合併症の程度も大きなものとなったことは否めない。 『蟻阒ⅳ摔悉丹蓼钉蓼胜猡韦瑘蟾妞丹欷皮い毪饯?つとしてあげられる術後感染はもっとも頭を悩ませる合併症の1つであり，インストウルメンテーション使用によりその頻度が上昇し,一度発生するや手術成績を上げるどころか，逆に惨憺たる結果を引き起す危険性をももち合せている.　 この脊椎インストゥルメンテーション手術後の感染において，もっとも問題となるのは移植骨の骨癒合が未だ得られていない術後早期での感染と思われる．この時期においては，感染の鎮静化を得んとするあまりにインストゥルメンテーションを抜去することは，固定を目的とした椎間の支持力が消失し，新たな障害を引き起す危険性があることから，可能な限りインストゥルメンテーションを抜去することなく感染を鎮静化させることが必要となる.