双極性障害100年の歴史を振り返る 双極性障害,　非定型精神病，統合失調症

摘要

1950～1960年頃に双極性と単極性障害の2分法の概念が確立して以来，特に双極性の異質性に関する論争は勢いを実った。 しかし21世紀突入直前になって精神障害全般にわたって，診断困難な，どこにも属さない特定不能な障害が量産されるようになった。 そのため多くの臨床医が，精神障害全般においてその概念，分類に関する再考の必要性を感じているのである。 その影響もあってか，最近，感情障害，特に双極性障害に関して，この100年の歴史を振り返る作業が，繰り返し行われている。