陥凹型ジェルパッドによる子宮筋腫の集束超音波治療経験

摘要

集束超音波治療（focused ultrasonic surgery，以下FUS）は，超音波エネルギーを一点に集束させて熱エネルギーを発生させて，組織を熟凝固させる治療である。 FUS装置は2004年にアメリカで認可されて，本邦でも導入する施設が増加しつつあり，主として子宮筋腫の非侵襲的治療に用いられている。 我々の施設では2005年に導入し，現在までに200例近くの子宮筋腫の治療を行っている。 我々は事前に撮像されたMRIで，筋腫の大きさ，数，位置，性状，症状との関連性，消化管との位置関係を検討してFUSの適応症例を選択している。 超音波の通過経路に消化管があってはならないため，腹壁と筋腫の間に消化管がないことは確認しているが，消化管も子宮も移動性があるため，治療当日の再現性が保証されているわけではなく，治療が困難になる場合がある。