新規の原子炉建設に向け動くフランスおよび英国

摘要

地球温暖化とエネルギー·セキュリティ問題の両方に応えられる電源として、原子力が世界的に再び注目されているが、原子力大国フランスは、国内で将来の建て替えに備えて原子力発電設備の建設を開始する一方、海外では政府の強力なバックアップを受けて、メーカーが原子炉の売り込みに攻勢をかけているのに加え、電力会社は原子力発電投資に乗り出した。一方、電力自由化で原子力発電の新規建設が完全にストップしていた英国でも、北海での天然ガス生産の低下を受けて、政府が原子力発電開発に積極的に支援する姿勢を打ち出し、自由化で英国に進出した欧州大手の電力会社が新規建設に乗り出した。以下、最近の両国での新規建設の動きを中心に紹介する。