ITS通信システムにおけるスペクトル拡散方式を用いた誤り制御法に関する研究

摘要

本稿では，放送型路車間通信における誤り制御法としてユーザ間で損失パケットを補完するプッシュ型損失パケット補完法が用いられている．また，プッシュ型損失パケット補完法のアクセス制御法として，共通拡散符号系列群を用い挺スペクトル拡散方式と時間分散法を融合した方式が導入されている．時間分散法では，送信フレームをN_Sスロットに分割し，送信ユーザがランダムに送信スロットを選択する．性能評価として，平均パケット捕捉時間についてユーザ間で同期状態の場合と非同期状態の場合に分けて理論解析を行っている．性能評価の結果より，時間分散法を導入したことで即時性の劣化を抑制できることが示されている．