Evolved UTRA下りリンクLayer-1/Layer-2制御チャネルの無線リソース制御法の検討

摘要

本稿では，Evolved UTRAの下りリンクにおいて，上り／下りリンクの共有データチャネルに対するスケジューリング，適応リンク制御，ハイブリッドARQを行うためのLayer-1(L1)/Laycr-2(L2)制御情報の高効率無線リソース制御法について検討を行う．セル内の全てのユーザ端末(UE: User Equipment)に対して所要受信品質を満たすために，シンボル繰り返しを含むチャネル符号化率とサブキャリア当たりの送信電力を適応制御することにより．L1/L2制御情報1ビット当たりの送信電力を制御する．本稿では，UEの移動速度やパスモデルの違いに対して所要品質を満たすために，L1/L2制御情報の受信品質に応じてチャネル符号化率の選択しきい値，および送信電力制御の目標値をともに適応制御する方法を提案する．シミュレーション評価により，チャネル符号化率と送信電力を共に適応制御することにより，チャネル符号化率のみを適用制御する場合に比較して，平均受信信号電力対雑音電力比(SNR: Signal-to-Noise power Ratio)が0-5dB程度の領域において．L1/L2制御情報に必要な無線リソースを20-80％低減できることを示す．