無線と光伝送融合に向けたRoF伝送特性の電気光·光電気変換部に関する一検討

摘要

RoF（Radio over fiber）は，様々な無線システムに対してトランスペアレントな伝送を実現し，簡素なシステム構成が可能である．無線端末の爆発的な普及から無線伝送容量増加に対応するために，基地局の増加と大容量化は必須であり，RoF はそれぞれに対して有効な技術の一つである．従来のPON（Passive optical network）において，伝送方式はOOK（On-off keying）によるデジタル伝送が主であり，OFDM（Orthogonal frequency-division multiplexing）のような高度な無線デジタル変調信号を光ファイバ上でアナログ伝送するには自由空間とは異なる課題が想定される．特に電気光·光電気変換部に用いられるLDやPDの光信号は，電気信号に比べ送受信可能な電力範囲が狭いという課題がある．本報告は，RoF伝送の特徴を有効に活用するために，電気光·光電気変換における歪み特性に着目し検討した．その結果，CCDF（Complementary cumulative distribution function）が0.001%の時，PAPR（Peak to average power ratio）10.5dBのOFDM信号において，最適な光変調度が20%であることを見いだした．