直接帰還信号を用いたドップラー周波数補償による移動体間周波数同期方式

摘要

本報告では，移動体間における周波数同期方式について報告する．提案方式では，直接帰還信号を用いて時間変化するドップラーシフトを補償する特徴を有している．同期のために配信された基準信号には，ドップラー効果による周波数シフトが含まれる．このため，提案方式では，移動体間の往復させ，直接帰還した信号を用いてこの周波数シフトを模擬している．実際の周波数シフトと模擬した周波数シフトを相殺することで，時間変化する周波数シフトの影響による周波数同期誤差が抑圧される。原理検証の結果から，提案方式によって移動体間で，時間変化する周波数シフトの影響を抑圧しつつ周波数同期が可能であることを示した．