センサレス電流臨界モードPFC回路のレギュレーション特性について

摘要

本論文では，ディジタル予測制御方式を用いたセンサレス電流臨界モード力率改善回路のレギュレーション特性について考察する。従来のディジタル制御方式ではリアクトル電流を検出する必要があり，検出抵抗による電力効率の低下が課題となっている。本論文では，リアクトル電流検出を必要としない予測制御方式を提案する。提案方式では，昇圧形DC-DCコンバータの回路解析よりリアクトル電流の解析式を導出する。これらの式に数値解析を施しリアクトル電流のゼロクロス点の予測を行う。実験結果より，提案方式は負荷の変化に対しても電流臨界モードでの動作を維持し，優れたレギュレーション特性を示すことが確認された。