三相方形波配電システムの高周波化とチョークインプット形整流回路の設計

摘要

現在，電気機器の多くは内部の整流回路で交流を直流へ変換している。また，太陽光発電のような再生可能エネルギーを用いた発電システムは直流の形で発電している。そこで，正弦波交流配電に代わり，直流配電が再び注目を集めている。しかし，直流配電は電気的絶縁や過電流が流れた際の遮断が困難であるという問題がある。このような背景から，三相方形波配電システムが提案されている。三相方形波配電システムは，負荷に構造が簡単なダイオード整流回路を用いた場合でも，高入力カ率が得られるという特徴がある。本稿では，力率改善の観点からチョークコイルを挿入したチョークインプット形負荷整流回路の周波数特性解析及び整流回路の設計を行い，試作システムを用いた実験により理論の有効性を確認した。