ALON基複合セラミックスの高温中の機械的性質（第2報）--ALON基複合セラミックスの剛性率と内部摩擦の温度依存性

摘要

耐熱性及び透光性を有する機能性セラミックスとして酸窒化アルミニウム（ALON）は，数多く研究されているが，TakedaとHosakaは，ALONが1500℃程度の高温車で化学的安定性に優れ構造用セラミックスの用途の可能性が高いことを報告した．また，著者らは製鋼用としての適用あるいは耐熱構造用部材への適用を前提として，耐熱衝撃性を向上させる目的で窒化ホウ素（BN）を複合化したALON基復合セラミックスが，耐熱衝撃性を示す61ととともに耐溶鋼反応性も有することを明らかにした．ただし，実際の耐熱構造部材に使用される場合をこは，高温中での材料の徴構造変化や機械的性質を把握する必要がある．そこで，ALON基複合セラミックスの高温中にける酸化挙動を調査し，それが棟械的性質に及ばす影響をまとめ報告9Jしたがあるが，ALON基複合セラミックスを大気中で熱処理した後に，室温で徴構造観察を行い，そこから高温中の機械的性質の挙動を論じたため，高温中におけるリアルタイムの材料徴構造の変化については推測の域を脱しきれなかった．本報告では，BNを添加したALON基複合セラミックスにおいて，高温度の大気中における徴構造の変化を観察しぎ剛性率や内部摩擦等の織機的性質を測定?観察することにより，高温中における磯械特性に及ぼす徴構造及びBN添加の影響を調べることを目的とした．