カーネル法による計量書誌尺度の統一的解釈

摘要

本論文では，三つの計量書誌尺度（相対的重要度，重要度，関連度）に統一的な解釈を与える．この解釈は，グラフ上で定義されたパラメタつきカーネル関数族（ノイマンカーネル［Kandola 02］）によって提供される．パラメタのとりうる範囲の両端点にあたる二つのカーネルは，各々，共引用に基づく関連度と，（HITSにおける権威度に類似の）文書の重要度に対応する．結果として，相対的重要度は二つの端点（重要度と関連度）間に存在する任意の中点とみなせ，パラメタを調整することで重要度あるいは関連度へ偏らせることが可能である．