大容量X線発生インバータ用高周波高電圧トランスの回路モデリングと回路定数の実用的算定法

摘要

直列共振，並列共振，直並列共振といった共振タンク形高周波トランスACリンクDC-DCコンバータは，その幅広い応用装置に対して高電力密度化と高性能化，電磁雑音の低減などを図るため，付加価値の高い製品開発の研究が積極的に進められている。 ところが共振タンク形半導体電力変換方式では，各構成回路素子の電圧または電流のピーク値が大きくなり，なかでもパワー半導体スイッチングデバイスの定格を大きめに見積った装置設計をしなければならないうえ，そのスイッチング損失が減少しても導通損失が増加し，必ずしもコンバータ全体の効率向上につながらないなどの理由で実用化されている事例は少ない。