副生水素を活用した家庭用燃料電池による温暖化防止への取組み：水素フロンティア山口の推進

摘要

山口県では、水素エネルギーを活用し、温室効果ガスの削減による地球温暖化防止に資することはもとより、新たな環境産業の展開促進など地域の発展にも資することを基本理念とした「水素フロンティア山口推進構想（平成16年6月）」を策定し、その具体的取組みの一つとして、「水素タウン」による民生家庭部門における温室効果ガスの削減を図ることを目指している。水素タウンは、全国一の水素副生能力を有している県内コンビナートの産業特性と、二酸化炭素等を全く排出しない非改質タイプ燃料電池の優位性を活かして、工場周辺住宅地に副生水素をパイプラインで供給し、非改質タイプ燃料電池の燃料にしようとする取組みである。 本実証試験では、水素タウンの実現に資するため、平成16年度からソーダ工場内において、副生水素を活用した非改質タイプ固体高分子形燃料電池コージェネレーションシステムに関する技術開発を行ったものである。