デジタルホログラフィック顕微鏡を用いた引張りに伴う切欠き周辺の表面高度の測定

摘要

き裂のある材料に力学的負荷を与えると，き裂の周辺とき裂から離れた箇所では表面の高度分布に差が生じる．そこで本研究では切欠きを導入した試験片に対して引張り負荷を与え，切欠き周辺の高度分布をデジタルホログラフィック顕微鏡を用いて取得し，さらに，引張り負荷の増加に伴う試験片全体の動きを除去する補正を行った．その結果，切欠き周辺の高度分布変化は切欠きから離れた箇所よりも大きくなった．また実験と同じ条件で有限要素解析を行い，負荷による高度分布の変化を比較したところ，両者の結果はほぼ一致していた．