起コンパクトガス吸収冷温水機①開発編

摘要

ガス吸収冷温水機は、環境性、省エネルギー性および経済性に優れており、運転に際して特別な資格も不要であることなどから、これまでにビル空調、産業用、および地域冷暖房などの分野に広く普及してきた。この間におけるガス吸収冷温水機のコンパクト化開発への取り組みについては、1968年の初号機が発売されて以降1980年ころまでは積極的に行われていたものの、それ以降については市場のニーズである低コスト化や高効率化などに開発意識が注がれていたことから、機器のコンパクト性の進展はほとんど見られなかった。 山方、現在、市場には非常に多数のガス吸収冷凍機·ターボ冷凍機などの大型冷凍機が更新時期を迎えているが、既築物件での冷凍機の更新においては、搬入口や搬入経路、および設置スペースの制約が厳しい場合が多く、機器の搬入性と設置性の向上が求められている。 また、新築物件においても、建設コストを早期に回収するためにレンタブル比の向上が求められている。このような市場の状況をうけて、4社共同で従来機器よりも大幅にコンパクト化したガス吸収冷温水機を開発し、商品化を行った。 本機器は搬入性·設置性の向上を図ることができるとともに、材料環境負荷の低減にも寄与した特長を有するものであることから、今後のセントラル空調市場の主力製品となることが期待され