不要結合を考慮したQuasi-spiral共振器を用いた超伝導小型フィルタの設計と試作

摘要

超伝導小型フィルタの実現のためにライン＆スペース10μmのQuasi-spiral共振器(QSR)を用いて、8段バンドパスフィルタ(BPF)の設計を行った。多数の不要な飛び越し結合による周波数特性の劣化を低減するために、不要な飛び越し結合をラインインバータにより制御することで不要な飛び越し結合を弱めた。4段QSR BPFの設計においてラインインバータを用いることで不要結合の影響を取り除くことができ、Cascaded quadruplet (CQ)構造を有するBPFを設計することができた．2つのCQ構造を用いて8段CQ QSR BPFの設計を行ったところ、バンドパス特性が得られた。NbN薄膜を用いて、そのフィルタを作製、測定したところ、ほぼシミュレーションどおりの結果を得ることができた。