建築材料の洗浄に関する研究--機械による洗浄試驗方法の檢討

摘要

建築物の屋根，外壁，内壁，床などは長期間使われていると塵，ほこり，微生物によって汚れてくる。 これらの汚れが洗浄されてきれいになること（洗浄性能）は材料の重要な性能である。しかし現在，洗浄性を評価する方法は十分確立されていない。 日本工業規格では床材などに耐汚染性試験が規定されており，人の手による汚れの洗浄方法が取り入れられている。今後，高級な仕上げ材料が開発されるに従い，建築材料の洗浄性は益々重要視さるものと思われる。 本研究の目的は生物系，物質系汚れのどちらに対しても適用でき，再現性の高い試験方法を開発することにある。 そのため，今回は機械的に洗浄できる装置を提案するとともに，試験の基本的な手順（試験体の人為的な汚染→洗浄→汚れの除去の評価）を確定した。 また試験結果の再現性を検証するために人間による洗浄結果と比較検討した。