第6回 フィリピン腐食協会（PhiCS）交流会

摘要

最後の総合質疑では出席者から活発な質問が出た。 質問は腐食防食に限らない，溶接，熱処理，あるいは計測機器のメーカーはどこかなど幅広い現場での問題に関するもので，筆者のような経験のないものには回答できないものが多かった。 しかし，かなりのものは参加者同士での議論で解決策を得ていた。 原田氏によればフィリピンは他の物価は安いのに，電気代は日本並に高いそうで，フィリピンの家庭（220ボルト）で払っている電気代は，日本の200ボルトの夜間電力と同等で（約10円/kwh），工業用の電気代の方が20％ほど高いということです。 理由のーつには設備のメンテナンスコストもあると思われ，その他の生産設備も含めて，腐食，防食技術の向上は，その波及効果を考えると，非常に大きな貢献になると考えられる。 2年連続して講師として招いていただいたが，PhiCSの関係者には, 当協会に引き続き講師を派遣して欲しいという要望があることを強く感じた。 まだ，腐食防食の研究者が十分育っていない中で，今後もこのようなセミナーが継続されることを筆者からもお願いしたい。