FTAA交渉過程で抱える課題

摘要

米州機構(OAS)のバーバラ·コテュワー上席貿易専門官は，FTAA交渉は技術的には2005年1月の期限までに完了可能と明言し，唯一の懸念は政治的合意が達成されないことだと指摘する。 また，米州開発銀行(IDB)統合·地域プログラム局のロバート·デブリン次長も，過去2年間に困難な局面があったものの，FTAA交渉は順調に進んでいるとみている。 その根拠として，農産物，非農産品，サービス，投資，政府調達の自由化について参加各国が2002年12 月15日から2003年2月15日までに提案する予定で（表参照），具体的な自由化措置に関する交渉の第1ラウンドが2003年3月に終了すると指摘した。 この時期は，現在パナマシティーに設置されている交渉運営事務局がメキシコのプエブラに移るタイミングと同じだ。