自動車の周辺認識センサの概要と自律型自動運転への応用

摘要

現在自動車には，運転の快適性·安全運転を支援する目的で，先行車両との車間距離を自動的に一定に保つACC（Adaptive Cruise Control）システムを始めとして，様々な知能化システムが搭載され市販されている。また，米国国防高等研究計画局（DARPA）が主催した市街地の無人自動運転コンテスト（Urban Challenge）において米Stanford大等が開発した自動運転システムなど，人間が介在せずコンピュータ自身が周辺環境を認識し自律的に自動運転をするシステムについても研究開発がなされている。このような自動車の知能化を行うためには，自動車周辺空間を詳細に把握する必要があり，オンボードセンサを用いた周辺環境認識に関して世界各国で活発に研究開発がなされている。本稿では，まず現在自動車の周辺環境認識に用いられている代表的なセンサとその特徴について述べる。またこれらのセンサのうち，光学技術を用いたセンサの1つである車載用レーザレンジファインダについて述べ，これを用いた自動車の自律自動運転に関する応用例を紹介する。