海洋掘削においては,事前の物理探査により得られた地層の情報をもとに,BOPの設置計画や,ケーシングの設置計画などの掘削計画が立てられる。 このため,高圧地層やガス層の存在を含め,より正確に地層の情報を得ることは,安全かつ効率的な掘削を行う上で重要なことである。また,本稿で述べたように,海底下の地層圧力と破壊圧力を正確に予測することは,現在開発が進められている掘削技術をより効果的なものとする。このような背景から,物理探査により得られたデータを利用して,より正確に海底下地層の状況を把握するための研究がなされている(Sayers,2000;Rocha et al.,2003;Aremu et al.,2003;Castillo et al.,2003)。 物理探査は海洋掘削を支える大きな技術であり,大水深掘削における役割はより大きなものとなる。 大水深掘削実現のため,またより安全に,かつより効率的な掘削を行うために,今後の更なる技術革新に期待したい。
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