高レベル放射性廃棄物の地層処分における地下施設からの湧水量評価のためのマルチスケールモデル化・解析技術の開発：（その３）処分坑道の掘削過程における湧水量評価への適用

摘要

本検討では，湧水量の推定および湧水抑制対策効果の事前予測を行うためのモデル化・解析技術の構築を目的として，DFN モデルを適用した地下水流動解析を実施した．その結果，高透水割れ目との遭遇による局所的な湧水の発生箇所の事前予測や，サイトの特性に応じた湧水抑制対策を選択するための事前検討において，適用した解析手法が有効であると考えられる．また，局所的な湧水箇所の特定およびその結果に基づく，湧水抑制対策の最適化の観点から，処分坑道掘削時のパイロットボーリングの実施と，その結果に基づく確率論的手法によるDFN モデルの更新を繰り返し実施することが有効であると考えられる．