大井川茶業（II）川根茶の遺伝子

摘要

建仁二年（一二〇二）源氏の庇護を受けた臨済宗が仏教の新興努力として急伸する丁万、多くの名僧の出現により、献茶，莫茶が様式として加えられ、「茶」の重要性が日本中で認知されます。 武土社会の献茶と、中国茶渡来の歴史と「茶道」の興隆が符節を合わせたように、民衆の暮らしの中へも広がって行きました。世に云う南北朝時代の開幕とされる建武三年（一三三大）以降足利時代、義満の金閣寺茶会応永十五年（一四〇八）、そして義政の銀閣寺時代文明十五年（一四人三）の思いも寄らぬ事件を川根智万寺文書が伝えます。当時上長尾を中心とした中川根一帯を「河根」と呼び、隠れ南朝史を紹介（河村聖盛れ細れたのが「宗良親王」の皇子「平良親王」に関わる徳山城の記録です。 既に敗れている南朝勢が、楠木正俊の三男和田氏（一三三九）の系統が体制挽回を討り、森，川根の土族を道連れに亡びた物語であります。