貯蔵中のにんにくの休眠のさめ方と萌芽、発根の物理的抑制方法

摘要

にんにく（福地ホワイト）　 は、収穫、乾燥後に休眠からさめると、徐々にりん片内部で芽が伸び、発根が始まります。 この萌芽、発根を抑制し計画的に周年出荷を行うための物理的な方法として、低温貯蔵、加温処理、乾熱処理等があります。 冷蔵庫への入庫時期、加温処理や乾熱処理の処理適期、適期幅等を明らかにするための基礎として、休眠覚醒時期や萌芽、発根抑制効果の確認等が必要です。 特に、萌芽抑制剤を使用しないにんにく（福地ホワイト）　 の休眠期間や休眠覚醒時期については調査例がなく、萌芽、発根の生理が良くわかっていませんでした。 本稿では、休眠覚醒時期のにんにくのりん片内部での芽の動きや発根率の推移と、萌芽、発根抑制方法としての長期冷蔵の効果、加温処理や乾熱処理の効果とその持続期間等について紹介します。