直播水田と移植水田におけるトンボの発生比較

摘要

現在，わが国の稲作は大幅な省力化、低コスト化が求められており，そのための主要な技術として垣播栽培が各地で導入され始めている。北海道においても，特に美唄市近郊では直播研究会が組織されて栽培技術の向上に力が注がれている。 農家からは「直播にしたら赤トンボの発生が多くなった」などとよく言われる。 しかし，トンボに限らず直播水田における一般昆虫相を調査した報告は見当たらず，本当に直播水田と移植水田で昆虫の発生が異なっているのか，あるいは農薬の使用状況の変化により，過去と比べて直播水田に限らず地域全体で赤トンボの発生が増加しているのかは不明である。