AVネットワークテレビと周辺機器

摘要

米国では，地上波デジタル放送が全米家庭の86％で受信可能（2002年5月）となり，衛星及びケーブル放送もデジタル放送への対応を加速させている。これに対して，三菱電機の北米AV事業では，プロジェクションテレビ（以下"PTV"という。 ）のHigh Definition Television（高品位テレビ，以下"HDTV"という。 ）化を推進し，大画面·高画質でHDTV映像に最適なテレビをお客様に提供してきた。 さらに，当社はホームシアターコンセプトを重視し，その核となるPTVからVCRやDVD等の様々なアナログ機器を制御する独自のホームシアター仕様を発展させてきた。 今回，家庭内デジタルAV機器のネットワーク規格である"HAVi"(Home Audio/Video interoperability）をデジタル機器の制御仕様として採用し，1リモコンでアナログとデジタルを統合的に制御するAVネットワークアーキテクチャを開発した。 2001年から，対応するPTVとD-VHS VCR（以下"D-VHS"という。 ）を市場投入し，お客様に"大画面·高画質"と"使いやすさ"を両立したホームシアターを楽しんでいただくことが可能になった。 本稿では，当社AVネットワークの基本コンセプトPTVとD-VHSの実現仕様，ネットワーク機器連携の概要及び今後の展開を述べる。 今後，デジタル放送の拡大によってPTVへの需要が拡大するとともに，ネットワーク家電の普及によってAVシステムはますます多様化していくと想定される。 当社は，"大画面·高画質"と"使いやすさ"の追求を進め，お客様がより高品質なAVコンテンツを更に快適にお楽しみいただけるよう，技術開発に取り組んでいく。