プロジェクトの特性に応じたソフトウェア·プロセス改善手法－広域監視システムへの適用

摘要

本稿では，当社の社会システム部門でのプロジェクト特性に応じたソフトウェア·プロセス改善手法について述べる。この部門の事業領域は，“広域監視制御システム”を基盤としたものであり，河川，有料道路，ビル，交通，電力，設備管理など，11種類のビジネス分野に及び，年間数100件のソフトウェアプロジェクトがある。これまでは，11種類のビジネス分野で，画一的なプロセス改善活動を実施していたが，ソフトウェアが急速に多様化·大規模化し，目標品質（Q）·コスト（C）·納期（D）を達成できないケースも発生するようになった。そこで，画一的なプロセス改善活動ではなく，プロジェクトの特性に応じたプロセス改善活動によって，プロジェクトの目標QCDを達成することを目的としてソフトウェア·プロセス改善活動に取り組んだ。