モバイルミドルウェア技術

摘要

携帯電話の多機能化に伴い，ソフトウェアの大規模化が進んでいる。 アプリケーション間の機能連携の要求によりソフトウェアの複雑さは増加する傾向にあり，これらを処理するモバイルミドルウェアの重要性が増している。 第三世代携帯電話でも様々なモバイルミドルウェアを開発しているが，本稿では，三菱電機の独自技術である"Java高速化技術"と"ソフトウェア更新技術"について述べる。 Java高速化は，当社の携帯電話に採用されている"M32R" プロセッサ向けの，Java仮想マシンを高速に処理するための技術である。 最もよく使われる携帯電話のJavaアプリケーションとして，ゲームを高速に動作させることに有効である。高速化に向けてインタプリタで動作させるのではなく，JIT (Just In Time compiler)方式で動作させ，動的にコンパイルする項目を選択しながらコンパイルしていく手法を採用することで高速化を達成している。 この技術は，D505i，D505iS，D506i，D900iに実装している。