木材のモードIの破壊じん性値の測定におよぼす試験方法の影響

摘要

本研究ではモードIの破壊じん性試験として比較的実施される頻度が比較的高い4つの方法（DCB試験，CT試験，SENT試験およびSENB試験）で，さまざまなき裂長さをもつベイツガの破壊じん性値を測定し，各方法の妥当性について検討した．その結果，き裂長さの範囲を限定すれば，ここで検討した4つの方法で適切に破壊じん性値を評価できる可能性が示唆されたが，中でもDCB試験はき裂長さの影響が小さく，もっとも安定的に破壊じん性値を測定できると思われた．