カルピス社のL－92乳酸菌、花粉症、通年性アレルギー鼻炎を著明に改善--花粉症被患者（季節性アレルギー性鼻炎）は2，500万人

摘要

現在、世界的にアレルギー疾患の患者が年々、増加を続けており、その予防、治療法に関する新しい研究開発の成果が強く求められている。 こうしたなか、乳酸菌、乳製品大手メーカーのカルピス社（武藤高義社長。 本社：東京都渋谷区恵比寿西）の基盤技術研究所、石田優主任を中心とする東大大学院、八村敏志氏、日大生物資源科学部、上野川修一氏らの研究グループが、カルピス社、L-92乳酸菌の食品で、花粉症、通年性アレルギー性鼻炎の症状を著明に改善する成果をおさめた。 この成果にもとづきカルピス社は、L-92乳酸菌を使った3種の製品化をはかり、今春から本格的な販売に乗り出した。 このL-92菌（L－92乳酸菌）を使った食品の摂取により、生体内の免疫、防御機構が円滑に作動して、アレルギーの原因となる抗原物質アレルゲンを無力化し、花粉症や鼻炎を抑制することの発見となったもので、そのメカニズムは、腸管の複雑な免疫機構のなかで、L-92菌がアレルギー発生を防ぐヘルパーT細胞のTh1タイプの活動を活発にし、Th2タイプとのバランスを維持することにより、花粉症や通年性アレルギー性の鼻炎などを改善するとされる。