国内における鶏卵流通について

摘要

我が国の鶏卵生産は、食生活の高度化，多様化に伴い鶏卵に対する需要が堅調な伸びを示す中で、大規模飼養技術の確立、生産性の向上を通じ、良質で安価なたんばく賃を供給する産業として発展してきました。 近年の鶏卵生産をめぐる情勢をみると、需要の面では、かつての増加傾向から横ばい基調に移行している一方、生産、流通の面では、衛生対応や環境保全対応が強く求められる状況となっています。 また、昨年1月に79年ぶりの高病原性鳥インフルエンザが発生したこと、鶏卵の賞味期限や食品の産地表示の偽装がみられた．ことなどを背景として、消費者の食の安全と安心に対する関心がますます高まる中、こうした消費者ニーズに対応し、生産，衛生管理を徹底し、安全，安心な国産鶏卵の安定供給に努めるとともに、高病原性鳥インフルエンザの発生の経験を生かし、今後、万一の発生に備え、生産、流通、行政それぞれの段階での備えと消費者への正しい知識などの情報発信が極めて重要となってざており、生産，流通に携わる事業者により、消費者や実需者のニーズに応えつつ、信頼確保のための取組が積極的に展開されています。