カンピ□パクター食中毒の現状と対策

摘要

カンピロバクタ一は人の主要な食水 系感染症の起因菌として世界各国で 重要視されている。多くの先進諸国に おいてカンピロバクタ一食中毒は増加傾向にあり、地球規模では毎年4-5億 人の感染者があると推定されている。力 ンピロパクター食中毒は2003年以降、 国内での細菌性食中毒発生件数で第 一位となっており、本菌に汚染された鶏 肉や内臓が感染源として重要視されて いる。家禽（鶏、ァヒル、七面鳥）の食 鳥肉の安全性を確保するために、公衆 衛生関連の法律（食鳥処理の事業の 規制及び食鳥検査に関する法律）に基 づいて獣医師による検査を受け、合格 した食鳥肉だけが市場に流通する仕 組みになっている。しかしながら、健康 な鶏であっても人に病気を起こす病原 体を保菌していることがあり、食鳥肉処 理工程で健康な保菌動物を完全に排 除することは難しい。その結果、菌が 付着した鶏肉や内臓を生あるいは十分 加熱せずに食べると食中毒を引き起こ す。その代表的な病原菌がカンピロバ クタ一である。