太陽光利用型樋物工場でのイチゴ栽培

摘要

生産者の高齢化や担い手不足等により、生 産基盤の弱体ィヒが進んでいる農業生産におい ては、若年層や企業の参入による植物工場ビ ジネスを核とした生産基盤の強化が期待され ている。農林水産省は、施設園芸の高度化と その普及のために、「モデルハウス型植物ェ場実証、展示、研修事業」を平成21(2009) 年度の補助事業として公募し、全国で6力所 の大学や試験研究機関が採択された。農研機 構も事業に採択され、九州沖綞農業研究セン ター筑後、久留米研究拠点（福岡県久留米市） には、農研機構植物工場九州実証拠点として 10 a規模の太陽光利用型植物工場と完全人工 光型植物工場が整備された。太陽光利用型植 物工場では、イチゴを対象品目として実証を 進めてきた。本事業では、生産物重量あたり の生産コストを既存の技術に比べて3割縮減 することが目標となっており、この目標を達 成するための具体的なイチゴの収量目標として、全国のイチゴ平均収量(4 t /10a)の2.5 倍の10t/10aを目指して実証に取り組んで きた。また、実証の一環として、生産された イチゴは図—1のように規格別にパック詰め した後、出荷販売を行ってきた。