金網マツ卜の設置による二ホンジカ侵入防止柵 のゲートの改良

摘要

二ホンジカWervus nippon以下，シ力と略す） の農林業被害防除において，最も利用されているの は「栅」である。しかしながら，出入り口の扉の閉 め忘れでシ力が農林地内へ侵入する事例もよくあり， 開閉の手間無く，かつシ力の侵入を防ぐことのでき るゲートを開発することが必要である。これを解決するため，田戸ら（2006， 2007, 2008) は牛馬の侵入防止に利用されているテキサスゲ一ト を改良して，シカ用テキサスゲート開発を行った。 ゲートの床部分の構造として，固定した鉄筋の間に 力を加えると回転する鉄管を8 cm間隔で並べ，鉄管 の上にはシ力の細い足は乗らないが，車や人間は通 過できるようにしたものである。しかし，田戸らの ゲートは，人間が歩行する場合には滑りやすく，つ まづきやすい問題点がある。また，トラクタ一など 農業機械や自動車が走行できることを前提としてい るため，頑丈にできており重量があり設置や移動に は建設機械が必要となる。