肥育ステージごとの飼養管理第5回肥育後期（20-25力月齢）-後編-

摘要

肥育牛において尿石症（図1)を引き起こすのは、 尿中の結晶化した尿石です。この尿石は主成分がリン 酸マグネシゥム塩であることがほとんどです。米ぬか やフスマ等の糟糠類はリン酸ゃマグネシゥムを多く含 み、粗飼料はカルシウムを多く含みます。牛体内では、 リンとカルシウムはある一定のバランスをとりながら 均衡を保っているため、どちらか力多く摂取されると、 尿中に排泄さきて尿中の濃度が高まります。肥育中期 以降の給与飼料は、濃厚飼料多給、粗飼料不足である ことが多く 、比較的リン酸やマグネシゥムの摂取量が 多いために、尿に排泄され、尿中のリン酸およびマグ ネシゥム濃度が高くなります。しかし、尿中のリン酸およびマグネシゥム濃度が高いだけでは結晶化することはありません力、尿のpHが高くなる（アルカリ側 に傾ぐ）こと、および結晶化するための核力s存在する ことが尿石症の発症リスクを高めます。