パン主体ェコフィ一ド中のタンパク質含量とリジン含量が 肥育豚の発育および肉質に及ぼす影響

摘要

パン主体ェコフィードによる脂肪交雑豚肉生産法を検討した.LWD交雑豚40頭を対照区とパン 利用でタンパク質含量（高16.3%,低12.9%)とリジン含量（中0.55%,低0.43%)を組合せた4試験区 に割当てた.体重約70kgから試験を開始し105 kg到達時点で発育と肉質を調査した.試験期間は低タン パク、低リジン試験区で対照区より延長した.肉色，脂肪色に大きな変化はなく，試験区のマーブリング， 筋内粗脂肪含量は対照区より高かった.筋内脂肪含量に対し飼料中リジン含量の主効果は有意で，タンパク 質xリジン含量の交互作用が見られ，リジン/タンパク比率が低ければ高夕ンパクゃ中リジンでも脂肪交雑豚 肉が作出できた.脂肪の融点に有意な影響は見られず，試験区ではC18 ：1含量が増加し，C18:2含量が 低下した.以上からパン多給型脂肪交雑豚肉の機序は，低タンパク質ではなぐリジン含量が影響し，特にリ ジン/タンパク質比率が重要であった.